20代で無名企業のしがない営業から外資マーケティング職に転職。30代で広告代理店、外資系を転々とした末、40代前半で日本の金融機関にマーケティング部長としてヘッドハンティング。転職4回。
twitter: @jobHopper_eight
星の数ほど「ヘッドハンティング会社」を名乗る会社がありますが、ほとんどのヘッドハンティング会社はリクルートなどの一般的な人材紹介会社と大差ありません。
が、中にはイメージ通りの凄腕の"ヘッドハンティング会社"もあります。
「エグゼクティブサーチ」ってヤツです。
有名どころで言うと次の5社でしょうか。
- エゴンゼンダー
- コーンフェリー
- ラッセルレイノルズ
- スペンサースチュアート
- ハイドリック・アンド・ストラグルズ
こうしたエグゼクティブサーチは、有象無象の"自称"ヘッドハンティング会社と何が違うのでしょうか?
たまたま上の会社すべてとお付き合いする機会を得た私が、実体験からその特長をお話ししてみたいと思います。
*「ヘッドハンター」とは言わないみたいです。
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他にはない"お宝"案件がある
エグゼクティブサーチは、初期段階からクライアント企業(求人企業)に入り込み、人事計画にも口を出しています。
それだけに、そのエグゼクティブサーチだけしか扱っていない独占的な案件も少なくありません。
求人企業側にしてみたら、1社にしか仕事を任せないということはそれだけ情報拡散を防ぎたい、秘匿性の高い案件を扱っているという事でもあります。
そのため取扱案件は、社長や役員といったエグゼクティブポジションを始め、まだ公にされていない重要プロジェクトの責任者といった、他の自称"ヘッドハンティング会社"で決して見つからないものになります。
また求人企業は、エグゼクティブサーチと言えば外資系企業に強いイメージですが、昨今は日本企業にもしっかり入り込んでいたりします。
大企業に強いイメージもあるかもしれませんが、確かに日本企業の案件は大企業が多いですが、外資の場合なら本国では大企業らしいけど日本では聞いた事もない中小企業、みたいな案件も多いです。
自称ヘッドハンターとの違い
「自称」の場合は、普通の人材紹介会社とさして変わりませんので、基本的には多くの人材紹介会社にオープンにされている案件を扱っている場合がほとんどです。
別にクライアント企業と強いつながりがある訳でもありませんので、求人企業に押し込む力がある訳でもありません。
書類審査で落とされない
エグゼクティブサーチの案件では、面接まではスムーズに進みます。まず、書類審査で落ちる事はありません。
「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」式にやたらめったらレジュメ(職務経歴書)を企業に送り付ける"エセ"ヘッドハンティング会社と違って、候補者を"吟味"するから。
もちろん、求人企業に深く入り込んで正確にニーズを汲んでいるからでもあります。
中にはもっとすごい人がいて「ほぼ内定」まで持っていく人もいます。
ある外資系企業でオファーをもらった時は、社長さんに「あなた、うちの商品がキライとか失礼すぎ!Hさんの紹介じゃなければ落としてたわよ!」と言われたことがありました(ちなみにこの会社はコチラからお断りしましたが・・)。
自称ヘッドハンターだと・・
書類審査で落ちる事は普通にあります。
自称ヘッドハンターの場合、求人企業側のニーズを押さえていないからでしょう。求人票(JD)すら用意していない場合も多いですからね。
あの人たちがやっているのは、適当にめぼしい候補者のレジュメを「じゅうたん爆撃」的に求人企業に送り付けてるだけ。
こういうのには自分のレジュメを預けたくありませんね
リクルーターはキラキラキャリアの人ばかり
エグゼクティブサーチの人達=エグゼクティブ・リクルーターは不必要なまでに?スゴイキャリアを持っている人ばかりです。
例えば、コーンフェリーとかエゴンゼンダーは特にそうですが、マッキンゼーをはじめとする戦略系コンサル出身者がチラホラ。
経産省などの官僚出身者もいましたね。
MBAもハーバードビジネススクールとかノースウェスタンとか。
出身大学も東大、京大当り前みたいな世界です。
「そんなキャリア要らなくね?」と正直思ってしまいますが、自分たちは単なるリクルーターではなく、企業トップに戦略を提案するコンサルタントなんだというプライドがあるみたいです。
自称ヘッドハンターだと・・
この点、そこら辺の自称ヘッドハンティング会社のヘッドハンターは、とにかく営業マンです。外国人の自称ヘッドハンターには元英語教師だった人も多いです。
別に営業マンでも英語教師でもいいんですけど、そういう人たちに上から目線で語られても、「その求人の職種の事、1ミリも分かってねえくせにっ!」って反発したくはなりますね(スミマセン、子どもで・・)。
リクルーターは意外と気さく
そんなスゴイキャリアを持っている人ってことで、「変なこと言ったらバカにされるんじゃないか」とか構えてしまいがちですが、会ってみるとほとんどの人は、エリート然としたイヤな奴とは程遠い、気さくな人たちです。
偉そうに語ってくる人もそんなにいませんし、冷たくあしらうような人もほぼいません(いない事もないですが)。
一緒に飲みに行った人もいますが、まあ、話し好きな普通のおじさん・おばさんでした。
当たり前と言えば当たり前ですよね。だって、どんなにスゴイキャリアを持っていても、エグゼクティブサーチの仕事をしている限りは営業的な側面は切り離せません。
そういう意味では人付き合いの下手な人では仕事にならないという事なのかもしれません。
自称ヘッドハンターだと・・
私の経験上、中途半端に名のしれた自称ヘッドハンティング会社の連中ほど(どことは言いませんが)、勘違いして偉そうにする人の割合が高いです。
ヘッドハンター側から連絡来て、会ってみたら終始上から目線で「なんだこいつ?」。これも付き合いと応募してやったら、その後なしのつぶて、みたいな失礼な奴は珍しくありません。
エグゼクティブサーチに声をかけてもらうには?
そんなにネットワーク、広くないです 🙂 。リクルーターの人数もそんなに多くないし(1社あたり10~20人?)。
一般的なルートは、エグゼクティブサーチと付き合いのある人に「紹介してもらう」。その人とそれなりに仕事で関りがあるなら会ってくれるかもしれません。
周りにそうした人がいない場合は、「こちらからレジュメを送り付ける」のも手です。
リクルートとかと同じように、上で挙げたエグゼクティブサーチ会社でもサイトでの登録を受け付けています。
もちろん、登録したからと言って、必ず声がかかるとは限りません。無視されてそのままという場合も多いです。
あくまで求人企業のニーズ次第です。
そういう人が声がかかりやすいという事はありますが、必ずしもそういう訳でもありません。
そうですね。専門性が高い、人に負けない実績がある、ことは最低条件だと思います。プラス、先ほどのMBAや人材輩出企業(特に外資系)での勤務歴があると声がかかりやすいですね。
ちなみに、出身大学はあまり関係ないように思います。
あまり役に立たないかもしれません。自称"エグゼクティブサーチ"から声をかけられることはありますが、上のようなトップのサーチ会社からは、私はありません。
トップの会社は、LinkedIn程度の情報の量と信頼性では声をかけてこないみたいです。
以上です。
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(参考サイト)