私も最初は「経歴とか実績なんて言えるものが何もない・・」と悩みましたが、「自分のやってきたこと」を整理し、その中で求人企業が気に入りそうなものはないか?アレコレ無理くり絞り出していたら、「経歴」「実績」らしきものができました。
ここでは、その絞り出し方の「手順」を紹介したいと思います。
具体的には次の3ステップを「繰り返す」ことで、自分をどうアピールすべきかが見えてきます。
ちょっと長いので数回に分けて紹介します。
- ステップ1:経歴を絞り出す
- ステップ2:勝ち抜く経歴を見つけ出す
- ステップ3:検証する
まず今回は、「ステップ1:経歴の絞り出し方」です。
Contents
ステップ1:経歴を絞り出す!
中途採用では、「求人職務だったら私が適任。なぜなら、こんな経験やスキルがあるから」と具体的な経験やスキルをもとに、アピールしなければなりません。
その「経験」や「スキル」の元になるのが、あなたが今までやってきたこと、つまり「経歴」です。
そこで、まず手始めに、自分が今まで何をやってきたことを何でもいいから書き出してみます。
例えば、「入社3年目に田中商事に商品Aを新規採用させた」といったものから、「毎週売り上げの数字を集計した」とか、「お客様が来る時に備えてお茶菓子を選んだ」とか、何でも構いません。
社員として働いた経験がないなら、パートやアルバイトの時の経験でまったく構いません。
とにかく絞り出すこと!
目標は30個以上!
多いですか?イヤイヤ、それくらいあるはずです。何とか絞り出してください。
とはいえ、30個となると相当な数です。ですので、一つコツを伝授します。
それは、「あれは、書くほどじゃあないなあ」、「あんなことアピールできないなあ」とか余計なことは一切考えずに、マシーンのように思いついた事をすべて書き出すこと。
上司や先輩にに褒められた話や、褒められてなくても、例えば、梱包作業で苦労した話でも構いません。
苦労をしていなくても、楽々とこなした話でもOKです。それこそ失敗して得意先に怒られた話でも構いません。
繰り返しますが、「この話を後でどうアピールにつなげようか?」とか先の事は考えないで、ひたすら手を動かしてください。
ちょっと、ここで、あなたがやってきたことを何でもいいので思い浮べみてください。
・・・
・・・
・・・
そう。それです。それでいいです。それを書いて文章にしてください。
文章が「へんてこりん」でも構いませんよ。
この時点では、他人に見せるわけではありません。自分が後で見て何を書こうとしたのか分かればいいです。
ただ、いつ、何をして、どうなったのか、の3点を押さえて書いておくと、後々の作業が楽になります。
「絞り出す」コツ
最初は順調に思い出しても、途中からスピードが落ちて中々思いつかなくなると思います。そこで一つ役に立ちそうなコツをお教えします。
それは、「どこの企業も好きな人物像」に照らして考えてみる事。
私の今までの経験と、DODA(デューダ)に掲載されていた求人票100以上に目を通して見つけた人物像から10個の特長を抜き出しました。
これに照らし合わせて、自分がやってきた仕事で当てはまりそうなものがないか考えてみると、意外なのが出てくるかも!?
ちなみに、バシッと当てはまらなくてもいいです。「なんとなこねくり回せばそのようにも言える」経歴で構いません。
1.論理的思考力・分析力
物事を筋道立てで考える力です。
「問題解決力」とつなげて話すとアピールしやすいです。
反対の行動
- 問題が起こった時、なぜそうなったのか?と考えない。
- 日頃あまり疑問に思う事がない。
求人票の記載例
- 「必要な情報を分析して、解決策を論理的に導くことができる」
- 「論理的思考を備え」
- 「ロジカルシンキングができる方」
2.コミュニケーション力
一般的には「自分の考えていることを言葉にして人に伝えられる能力」の事を指すことが多いです。
「誰とでも仲良くなれる」といった事とは違います。
この能力に秀でた人は、普通「論理的思考力」も強いです。
反対の行動
- 何を言っているのか分からない。
- かいつまんで説明できない。
求人票の記載例
- 「自身の意見を発信しながら、円滑なコミュニケーションが取れる方」
- 「幅広い視野で情報を集め、事実を客観的に評価し、わかりやすく説明できる」
3.対人折衝力
対立する相手とでもうまく合意形成して、目標を達成する力を指します。
「うまく合意形成する」部分を取り出して、「人の話をよく聞く能力」として"コミュニケーション力"とも言えますが、上の「コミュニケーション力」と分けるため、便宜的に「対人折衝力」の一つに分類しました。
反対の行動
- 人の話が聞けない。
- 話し合いをしても何も決まらない。
求人票の記載例
- 「人と接するのが好きな方」
- 「相手の話を聴くコミュニケーションが出来る」
- 「お客様の課題を的確に聞き出せるコミュニケーションスキル」
- 「自らの意志を強く持ち、困難な状況下でも関係者と折衝し説得できる」
4.リーダーシップ
周りの力をまとめて、目標を達成する力です。
反対の行動
- 誰かがやるだろうと考えてなかなか動かない。
- 他人が言った事についていく。
- 文句ばかり言う。
求人票の記載例
- 「周りを巻き込みながらリーダーシップを発揮できる方」
- 「自分の頭で考え抜き、チームを超えた英知を結集し、まとめあげる力がある方」
- 「率先垂範で実行」
5.コミットメント・前向きな姿勢
ピンとこないかもしれませんが、「目標を達成するために主体的に、粘り強く、スピード感をもって事に当たれる能力」を指します
別の言い方では、「粘り強い」、「行動力」、「スピード感」、「主体的」、「前向き」という言葉で表されますね。
反対の行動
- 目標達成できる訳ないと考え行動を起こさない(余りに高すぎるとヤル気がなくなりますが・・)
- 思い悩んでばかりでなかなか動かない
- 上司や先輩に言われなかったら動かない
求人票の記載例
- 「目標達成に向けて計画的に行動し、最後まで諦めない姿勢でチャレンジできる」
- 「粘り強く取り組める方」
- 「前向きかつ素直な気持ちで積極的に行動できる方」
- 「主体的に考え、スピード感を持って行動できる方」
- 「明るく仕事に取り組める方」
6.チャレンジ精神・変化に強い姿勢
前例のない事にもチャレンジできる姿勢の事を指します。
別の言い方では、「目まぐるしく変わる環境でも前例にとらわれることなく対応できるマインド」とも言えます。
反対の行動
- 「今までどうやっていたか」でしか考えない。
- 新しいことをやって失敗するより、何もしない方が良い。
求人票の記載例
- 「新しいことに積極的にチャレンジするバイタリティ、行動力の有る方」
- 「新たな環境の変化や技術に対して、積極的に挑戦するマインド」
- 「アイデアを活かせるような業務にチャレンジしたい方」
7.協調性・チームワーク
「チームの一員として、周りの協力し合い目標を達成する」ことです。最近はこの意識が弱まっているので、意外と重視する企業が多いです。
反対の行動
- 自分の仕事はここまでと線を引き、自分の事しかやらない。
- 自分がチームの一員であるという意識が希薄。
求人票の記載例
- 「協調性を持ち、チームで仕事を進めていくのが好きな方」
- 「チームワークを大切にしながら業務に取り組む」
- 「仲間と協力し合い、成果を目指す」
8.顧客志向
お客様を第一と考える姿勢ですね。
ただ、必ずしもお客様の求めることと会社の求めることは一致しませんので、お客様第一を外さずに目標達成できる能力と言い換えてもいいかもしれません。
反対の行動
- 会社の方針を盾に、お客様をないがしろにする。
- 「お客様第一」だからと商売を平気で無視する
(片方だけではダメ。バランスが欲しいってことでしょうか)。
求人票の記載例
- 「自ら考え、行動して、お客様の課題解決に取り組んだ経験」
- 「お客さまの経営に深く踏み込み、課題解決に取り組みたい方」
9.向上心
ビジネスパーソンとして、常に成長を目指す姿勢です。
反対の行動
現状維持
求人票の記載例
- 「探究心が旺盛で自己研鑽意欲がある」
- 「技術やモノづくり全般への関心が強く、自ら学ぶ意欲のある方」
- 「自己成長を確かに感じる環境で働きたい方/何ごとも学んでいく意欲の高い方」
10.真面目・誠実
いつでも、どこでも必要な仕事に臨む姿勢ですね。「コツコツと」という言葉でも表されます。
反対の行動
- ウソをつく
- 約束を守らない
- サボる(耳が痛いです・・)
求人票の記載例
- 「誠実に相手や仲間に向き合い」
- 「社内外、お客様を問わず、誠実な対応ができる方」
- 「仕事に真摯に向き合える方」
今回は以上です。
まずは、これをやってみてください。
一日では終わらないかもしれませんが、気にせずに。みんなそんなものです。
何度も言って恐縮ですが、コツは「思いついたものすべて書き出す」です。
次は、書き出した経歴の中から、自分をアピールするのに「良さげ」なものを選び出す方法のお話しです。
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